私は、持田盛二 範士十段に一度だけ稽古をお願いしたことがある。当時、持田先生は83歳、私は19歳だった。

持田先生は、剣道に品位・風格が現れなければならないと言われた。

剣道における品位・風格とは何か。

「花に例えれば香のようなものである。香りが漂ってくるような剣道でなければならない」ということである。


どんなことをしてでも、どんな格好をしてでも勝てばいい、というものではない。
私は剣道観=人生観と捉えている。
それゆえ、どのように我が人生を送るか、ということが確立していれば、自ずと剣道観もそのようになってくるはずだ。剣道では性格が表れる。人それぞれ自分の人生観に沿った剣道をするようになる。

それが剣風とい...

「個」が確立してはじめて民主主義の社会に生きているといえる。このような社会で行動するということは、国のため、社会のため、他人のため、学校のため、世のため、人のため、に行動するということではない。世の人のためというのは、本当の民主主義ではない。まず自己を確立し、そして次の段階で初めて『〇〇のため』ということになるのである。自分のために行動し、その結果として自分の幸福感をもてることが、これからの社会生活を営む時に考える基礎となる。