CAMP2店舗を写真を中心にご紹介してきましたが、いかがでしょうか。
従来のおもちゃ店とは一線を画す体験型の物理的店舗であり、ここでは、親が子どもにおもちゃを購入するというジョブだけでなく、それ以外の様々なジョブを一緒に片付ける空間になっています。
そのジョブとは何でしょうか。
いくつか挙げてみたいと思います。
- おもちゃを買わずに遊べる
- 子どもが確実に遊びたいと思うおもちゃ、遊ぶおもちゃを選ぶことができる
- 冬や悪天候時といった外遊びができないときに自宅以外で子どもを遊ばせて過ごすことができる
- 家族で楽しく意義ある余暇時間を過ごせる
- こどもがエネルギーやストレスを発散させることができる
- 親が、子どもにおもちゃを与えてなだめるという罪悪感や買わなければならないというプレッシャーを感じることなく、子どもの教育、成長や発達にとってよいと思うコンテンツを与えることができる
- (特にアクティビティプログラム)罪悪感なく子どもなしの親だけの時間を捻出することができる
- 親がインスタ映えする子どもの写真を撮影することができる
- 友達との話題作りができる
こうしてみてみると、「おもちゃを子どもに買い与える」というジョブは子どもの遊び、教育や成長、発達に寄与するようなおもちゃを買うことやそれに付随するジョブだけでなく、家族の余暇時間の過ごし方や育児をよりよく解決するジョブであることが望ましいことが見えてきます。
また、インスタ映えする撮影場所や話題提供といったエッセンスは今後の物理的店舗には必須の要素になるとともに、顧客とのタッチポイント、関係性とストーリーを作り続けるためにも重要な要素となっていくでしょう。
複数のニーズや解決したがっているジョブとその背景にある要因を構造的にとらえ、そのイシュー全体を解決する機会を提供することが物理的店舗にもできなければ、閑古鳥が鳴くという結果が待っています。
そして、こうした一連のジョブやそのジョブに関わる構造的な要因群は、提供しようとする解決策が片付けるジョブとそのジョブにかかわるターゲット顧客の生活動線やジョブ動線をマッピングすることで整理することができます。
ジョブのマッピングは先にご紹介したクリステンセン氏の著作に詳説されていますので、ぜひ一度ご一読いただくことをお勧めします。
オンラインショップでも経験を提供


体験型おもちゃ屋さんCAMPから見えてくること
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