Part3. 顧客経験が変わる -ニューノーマルがもたらす新たな経験と価値
経済、社会活動の再開に向け、各企業やセクターはニューノーマルに対応すべく動き始めています。
例えば公共交通機関を提供するニューヨーク市都市交通局では、コロナウィルスを殺菌するUVライトをバスや電車、駅に設置するパイロットプログラムを開始しました。

次にレストランやカフェなどの外食産業に目を移してみましょう。

外食産業では、コロナウィルスのパンデミック発生により、およそ75%のレストランが休業もしくは閉店に追い込まれ、The National Restaurant Association(全米レストラン協会)によれば、2250億ドルの損失が予想されています。

たまには外食を楽しみたいと思い、テイクアウトをしに行きましたが、Social Distancing策を取った空間、プロセスで料理を受け取る経験は、なんとも寂れたような、ランチを楽しむ気持ちやワクワク感がしぼんでいくような気持になってしまいました。

顧客自身もマスクをするべきか、しなくてもよいのか。マスクをした場合、食べ物を口に運ぶ度にマスクの取り外し、着用が必要なのか?
新たな価値を見出されたクルマ -車が生活の主体に
アメリカでコロナウィルスによるパンデミックでその価値が再発見され、一躍脚光を浴びているのが自動車です。

それだけではありません。家族や親しい知人をたずねたり、先生が生徒を励ましたりするために、クルマに乗り、車内から手を振り、顔を合わせてコミュニケーションをとるようになりました。結婚式やベビーシャワー(生まれてくる赤ちゃんを出産前にお祝いする習慣)、卒業式はお祝いする人、またはされる人がクルマの中から手を振り、顔を見せ、離れた距離からお祝いの言葉を交わすようになりました。

コロナで変わる企業と顧客との関係性、そしてアフターコロナのマーケティング
あれだけマスクをしたがらなかった人々が、マスクをして日常生活を営むようになっています。---------------------------------------------------------------------------
生活のありとあらゆる場面で、Social Distancingを最優先したニューノーマルに向かっての歩みが始まりつつあります。---------------------------------------------------------------------------
そしてレストランの顧客経験、クルマの価値の再発見では、今までの価値や規範がポジティブにも、ネガティブにも大きく変容しつつあることをお伝えしました。
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ビジネス、公的な活動問わず、アメリカのこれらの事例から何かのヒントがお届けできれば幸いです。みなさんからのコラムに関するご質問や、こんなことを聞いてみたい、知りたい!というリクエスト、叱咤激励などなど、24時間365日お待ちしております。ではまた次回コラムでお会いしましょう。