Part2. サブスクリプション型オンライン宅食サービスとの出会い
ーソーシャルメディアをフル活用した広告戦略
サブスクリプション型オンライン宅食サービスに出会ったのはオンライン広告でした。
InstargramとFacebookのフィードに流れてきた広告がきっかけだったのです。
サブスクリプション型の食料品宅配サービスを私が利用しているため、私のソーシャルメディアのフィードにこれらの広告が表示されたのかもしれません。
今回、トライアル利用したCookunityの広告をクリックした後は、私のソーシャルメディアの広告フィードはほとんどすべてサブスクリプション型オンライン宅食サービスの広告で埋め尽くされるようになってしまいました。そして類似のサービスがこれでもかというほどたくさんあることにとても驚きました。
そこでざっと簡単に、主に医療や介護など特定の市場向けではなく、一般的なコンシューマーを対象にした類似のサービスをご紹介します。
主なサービス名もしくは企業名(アルファベット順)をあげると、、、
ちなみに、子ども向けの宅食宅配サービス"yumble"や犬向けのThe farmer's dogといった特定の顧客向けのものもあり、いずれも、ニューヨーク発のスタートアップです。
オンライン宅食デリバリーサービスのプレイヤーの層の厚さが伺えますね。
同じ「健康志向」でも、異なるコンセプトとメニュー展開
ざっと上記16社のサービスイメージを掴んでいただくために、各社のウェブサイトから、トップページで訴求している言葉、イメージと宅食プランの価格帯の2軸で簡易なポジショニングマップを作成してみましたのでご覧ください。

全社に共通しているのは、すぐに食べることができる手軽さや時短、利便性です。
そして各社個別の特徴としていえるのは、大まかにいえば、
ベジタリアンメニューや植物性タンパク質のメニューのみを提供するなど、ヘルシーな食生活やダイエットを謳った「ヘルシー志向」
ローカルな食材、旬の食材を使用したり、特定のローカルな地域で作っているという「ローカル&フレッシュ志向」
美味しさや有名レストランのシェフをフィーチャーした「グルメ志向」
がありますが、その中でも目立った特徴が、「ヘルシー志向」です。
しかしながら、ヘルシー志向と一括りにはできないほどバリエーションがあり、各社の定義するヘルシー志向やそれに基づいて提供しようとする価値に差異があるのです。
同様に、こちらもNYベースのDailyharvestは新鮮なフルーツや野菜をふんだんに使ったスムージーやオートミールのボウル、サラダなどを取りそろえ、朝食およびランチに特化したメニューおよびサービスとなっています。
他にも、veestroは"Plant-based food(植物性食品)"のメニューを取り揃え、野菜だけでなく、今流行のImpossible burgerが展開する植物性プロテインを使用した代替肉を使用したメニューなどを展開し、健康コンシャスな顧客に照準を合わせたサービス展開を行っています。
The Good Kitchenは農場直送(Farm to table)の食材を使った料理が売りです。
NJに拠点を置くMade mealsや、NY発のMosaic foodsもローカルな食材を使用していることを強調しています。
Mosaic foodはそれに加えて動物性たんぱく質を使用しないPlant-based food(植物性食品)メニューでもあります。
このように、「健康志向」と一口に言っても、その定義やコンセプトは多様です。そして、各社様々な切り口を打ち出し、組み合わせ、独自のオンライン宅食配達サービスを展開しようと試みているようすが伺えます。