"アンダーウェア=セクシー"の呪縛から女性を解き放て

Jack DeFuriaさん(23歳)
Cami Téllezさん(23歳)

あなたと一緒に、私たちはアメリカのアンダーウェアストーリーをフルスペクトラムの色に書き換えていくのです。
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業界や既存の既成概念を軽やかにぶち壊せ!
Forbesによる"30 UNDER 30"の2021年にノミネートされた総勢600人の若者たちの中から、今回は起業家を中心に5人を取り上げてご紹介させていただきました。
5人というごく少ない人数ではありますが、この5人の活動や事業から垣間見える共通点について考えて、未来と今とを繋ぐヒントを探してみたいと思います。
初めにこの5人の事業や活動に共通しているのは、「既存業界や既成概念が抱える矛盾や課題に疑問を投げかけ、事業や活動を通じて刷新する」という点です。

ICON社のRouxさんは、3Dプリンターという技術に対して、そして建設業界が抱えるコストや工期の問題に疑問を投げかけ、生まれたのが3Dプリンターで安価な家を24時間で供給するという事業を興しました。

アンダーウェアブランドPradeも、下着や女性に押し付けられた固定化したセクシーさに革命を起こそうと立ち上げられました。
次にこの"当たり前への問いかけ"を重ね、「必要なリソースを使いこなし、同時に複数の課題を解決するソリューションを見出している」という点です。

LunchboxのAlamgirさんは、ローカルで小規模の飲食店オーナーが、大手飲食店チェーンとの競争やパンデミックという過酷なビジネス環境の中でも、限定されたお金や時間、人のリソースで、効果的に顧客と継続した注文を獲得するための複数のデジタルソリューションをワンストップで提供しています。

RecidivizのJacobyさんも、同様に、州の刑務所や拘置所が抱える課題を顧客目線で捉え、テクノロジーに振り回されることなく、分析ツールやインフォグラフィックス、シミュレーションなどの様々なテクノロジーを組み合わせ、軽やかに解決するソリューションを提供しています。
そして最後は、「リアルな原体験」です。

LunchboxのAlamgirさんは自身が飲食店でのアルバイトや勤務経験でフロントからマーケティングまで様々な業務に従事し、飲食業界の中にどっぷりつかっていました。その時に観察し、感じた様々な違和感をもとに、飲食店オーナーを取り巻く環境や抱える課題を特定していったのではないかと推察します。

ParadeのTéllezさんも、ティーンの時のショッピングモールに大々的に飾られたスーパーモデルの広告を見て感じた違和感が原体験となり、一つのセクシーさの定義ではなく、一人ひとりが持つセクシーさを表現できるようなアンダーウェアの存在を追求する結果、ブランドを立ち上げることとなりました。
既成概念や既存業界が抱えるジレンマをひらりと軽やかに乗り越えているように見えますが、その背景や根底には、自身の体験から感じたことや違和感と、愚直に、実直に向き合い続けているからこそ、課題解決を蝕んでいる固定概念を刷新し、新たなイノベーションや価値提供を目指した活動が可能になっていることを感じます。