家庭に入り込む、第4のスクリーン
ファッショナブルな鏡型フィットネス機器"Mirror"
2つ目にご紹介するのは、2018年にニューヨークシティバレエのダンサーをしていたブリン・パットナム氏が起業し、ローンチした鏡型のフィットネススクリーン、"Mirror(ミラー)"です。

ペロトン社と同じく、新たなホームフィットネス市場の開拓を目指す製品ですが、ペトロンバイクと異なり、フラットな鏡型のデザインは自宅内の限られたスペースでのワークアウトを可能にするとともに、自宅内のインテリアとしても違和感なく設置できる洗練されたデザインが目をひきます。
このミラー、やはりパンデミックで一躍注目を浴び、2020年6月29日にカナダのスポーツアパレルウエア大手のlululemon athletica(ルルレモン・アスレティカ)におよそ535億円で買収されました。
鏡には自分の姿とともに、トレーナーの姿が映し出され、エクササイズやワークアウトをトレーナーと共に行うことができます。
心拍数計測機器なども同梱され、そのデータやワークアウト時間などのデータを見ながら、また、トレーナーにアドバイスをもらいながら自分のエクササイズを進めることができます。
価格は1495ドル(約43万円)、トレーナーからエクササイズを受けられるサブスクリプションは月額39ドル(約4120円)、アップルのMacBook Proを1台購入するより少し高い価格ですね。
こちらもペロトン社同様、コンテンツのサブスクリプションサービスは同じ世帯内6名まで利用できます。
ミラーの前でのワークアウトは、家族みんなで一緒に受講することも可能ですね。もちろん、1人でも他のミラー・サブスクライバーと一緒にワークアウトをすれば、グループレッスンに参加するように利用することもできます。
こちらのミラーはどのようにして誕生したのでしょうか?
ミラーのワークアウトプログラム
コネクティッド・ホームフィットネス機器の興隆からみるトレンド
外部化されていた機能の家庭空間への日常化
コネクティッド・ホームフィットネス機器は他にも、通信機能を兼ね備えたサンドバッグとグローブで、自宅でボクササイズを行う、ファイトキャンプ(FightCamp )、ミラーのようなスクリーンと、デジタルのウェイト機能を兼ね備えたトーナル(Tonal )、カヌーなどのボートを漕ぐローイングスタイルのワークアウトができるハイドロウ(hydrow )など、すでに競合が犇めくレッド・オーシャンになりつつあります。


