進化する様々なフェムテックデバイス(1)
スマートピルケースから骨盤底筋矯正デバイスまで
飲み忘れを自動検知するスマートピルケース
―Emme https://emme.com/
フェムテックの代表的な製品であるテクノロジーを活用し、女性の心身の健康の問題や悩みを支援、解決してくれる機器をみてみましょう。

授乳期のママの搾乳を時間と場所から開放するモバイルブレストパンプ(搾乳機)

自分自身の授乳経験を振り返って、この手があったか、、、と知らなかったことを悔しく感じるフェムテックデバイスが2014年創業のカリフォルニアベースのウィロウ(Willow)が展開するモバイルブレストパンプです。
個人的な経験と友人知人で授乳経験がある女性と話すと、出産後、想像以上に大変だったのが授乳です。
私の場合、第1子のときは保活状況が厳しく、1歳以降の年度途中で保育園に入ることは困難な状況だったため、まだ授乳中に職場復帰をすることを選択しました。
その際、定期的に搾乳機で搾乳することで、母乳がとまらないようにする必要がありました。多い時には3~4時間おきに搾乳する必要があります。
1回の搾乳はおよそ20分。この20分間×8回、一日およそ160分、搾乳機の前に縛られ、両手で胸を押さえ、何もできない状況で搾乳時間を過ごさなければならないことが苦痛でした。夜中などは横になることもできません。
以前、ニューヨークにあるとある美術館でトイレに行ったところ、1人の女性がトイレの鏡の前にある棚に搾乳機を置き、搾乳しているシーンに遭遇する経験がありました。
アメリカでは女性の職場復帰は日本と比較してとても早く、多くの女性が職場に搾乳機を持参したり、自宅で搾乳しながら仕事を続けています。そのため、ほとんどの医療保険では妊娠すると搾乳機を無料もしくは安価に購入できるよう費用をカバーしてくれます。
新生児の世話、家事、そして仕事に奔走する新生児を抱える母親にはもちろん時間がありません。
そしてこのモバイルブレストパンプは胸に直接取り付け、ワイヤレス&ハンズフリー、寝ていても、身体を曲げていてもよし、どんな体勢をしていても搾乳してくれますので、マルチタスクで他のことができる貴重な時間を生み出してくれるのです。

骨盤底筋を鍛えるデジタルセラピーデバイス ―leva https://renoviainc.com/

フェムテック関連のデバイスでは、ご紹介した3製品以外にも、女性のライフステージに合わせた様々なデバイスやテクノロジーが展開されています。
ホットフラッシュの症状を軽減するブレスレット型のウェアラブルデバイス
―GRACE https://www.gracecooling.com/

閉経後の膣の状態を向上させるデバイス
―Maddra http://www.madorra.com/
更年期とよりよく付き合うためのアドバイスやリソースへのアクセス情報を提供
―Lisa Health https://lisahealth.com/

2017年創業のサンフランシスコベースのリサヘルス社(Lisa Health)では、更年期の症状や状態のアセスメントとよりよく更年期と付き合うためのアドバイスやリソースへのアクセス情報をアプリとコミュニティを通じて提供しています。
女性のホルモンや心身の健康を向上するためのアドバイスやティップスを提供
―Aavia https://aavia.io/
