第6回 オフラインコミュニティ『オフラインコミュニティへは誰を誘うか? 』

19.11.14 03:28 PM By s.budo

みなさん、こんにちは。
これまでのコラムで、自身が主催するオフラインの交流会について、その活動内容や運営していくノウハウについて紹介してきました。前回は自身が築いてきた交流会について振り返りましたが、そのうちの一つについて掘り下げてみたいと思います。 これまでのコラムはこちらしています。
注目したのは、どのような人を異業種交流会に誘ってきたか?という点です。何かイベントなどを開催しようとしている方の集客のヒントになれば幸いです。因みに、当コラムの第1回目に私が主催する「オフラインコミュニティ」の概要をご紹介しています。

前回も紹介した参加者の参加経緯が上記のグラフになります。

私と同じ会社の人を誘ったのが26人、社外の人を誘ったのが69人、参加者に紹介してもらった方が54人になります。

会の雰囲気をわかっているメンバーに誘ってきてもらうのは有効な手段ですが、今回は最初の二つ、自分自身で呼ぶ場合について、詳細を紹介したいと思います。

社内外の人を誘う場合

私は、一部上場の5000人を超す従業員を抱える企業に属しています。比較的、社内の人と接点が多い部署にいるのもありますが、その中からこれまで26人誘っています。(副業をしていることは社内では積極的にオープンにしていないのですが)


これまでの26人との関係性は以下になります。

上司・先輩14人
同期1人
後輩11人

現在入社10年目になりますが、年上も年下も割とまんべんなく誘えています。

同期は思ったより少ないですが、会社の中の人口比率からすれば妥当とも言えます。

誘う相手は、会の雰囲気に合うような、寛容で柔軟に話ができることが重要ですが、それに加え、業務の忙しさや拠点から飲み会会場までの距離も考えて声をかけています。

社外の人を誘う場合

これまで誘ってきた69人について、内訳を以下に紹介します。

以上になりますので、ひとつずつ振り返っていきたいと思います。

1.大学時代の知り合い

一番多く読んだのが、大学時代の知り合いです。

同じ学科の同期や、サークルの先輩、同期、後輩など誘っています。

特にサークルは学科が偏らないことが多く、皆が様々な方面へ進んでいるので意識せずに異業種交流会になります。特に、大学としての同窓会には属しておりませんが、大学のOB会やOG会がある方は積極的に活用すると様々な刺激がもらえるかと思います。学閥という言葉もありますが、出身が同じという点で打ち解けてしまうメリットは活用できるといいかと思います。

2.外部講習で知り合った受講者

その次に多かったのが、社外の講習で知り合った同じ受講生です。といっても単に同じ授業を受けただけでなく、その中から特に話しやすかったり、気があった人を誘うようにしました。

私は週一で数か月参加するような講習にいくつか参加していたため、(具体的に言えば、起業家講習、市場調査、データサイエンスなどです)比較的受講者と長く過ごす機会があり、その中で話しやすく、会の雰囲気に合う人を誘うようにしました。

一部例外として、攻殻機動隊のTシャツを着ていた人には、その場で大丈夫だろうと判断して、早々に連絡先を交換して勧誘したこともあります。(その方は今では常連さんですが)

3.外部講習の講師、社内に講演に来た講演者

その次に多かったのが、講師に声をかけるパターンです。

自分自身が参加した講習の指導者や、自社に招かれて講演した講師陣などにも参加してもらってきました。

一見ハードルが高い方々に思えるかもしれませんが、講演者は講演後に、名刺交換をしに行けば、容易に交換出来るので、コンタクトを取ることは難しくはありません。その上、自分自身が興味をもっている内容であれば、質問もどんどん出てくるので、話題にも困りません。(とはいえ、9名もそのような立場の人と一緒に飲める関係になったのは、相手の寛大な対応によるもので、自身はかなりラッキーだと思います)

4.外部講習の親睦会で知り合った人

5.異業種交流会で知り合った人物

ここで誘ったメンバーは、オープンイノベーションや異業種交流会などで出会ったメンバーです。

全体の中では順位は5番目の層であり、振り返ってみると実はそれほど多くありません。それはおそらく、私のコミュニティは何か結果を出すことを目的としていないからだと思います。

オープンイノベーションや異業種交流は多くの場合、達成したい目的があったうえでメンバーは参加しています。そのため、そのような人たちにとってはなかなか魅力的な場を作ることが出来ず、伸びていないのではないかと思います。異業種交流会の中で利害に縛られない仲間を作るのはなかなか難しいのかもしれません。

6.元同僚(転職した人)

元々同じ会社で働いていたが、転職して別の会社になった人たちも私のコミュニティに誘っています。
ちなみに、元々社外の人であっても、久々に会うと転職しているパターンが割と多いです。

7.業務で指導を受けたコンサルタント

これまで参加してもらった人の中では、過去に本業でビジネスの依頼をしていたコンサルタントもいます。特にお金儲けではなく、何か新しいことをやりたい、と思っている人や自身の経験を活用することに興味が強い人は特に誘いやすいです。

8.その他

これまで紹介した以外の経緯で誘ったメンバーについて、ここでは紹介します。


私は地方出身なので、東京にはあまり地元の知り合いはいないのですが、上京して働いている地元の友人を誘ったことや。コワーキングスペースで知り合った人物もいます。特殊なところで言うと、東京ビッグサイトで行われた展示会に見学に行き、休憩で座っていたときに隣で商談をしていた人というのもいます。(営業トークが面白かったので、後をつけてそのブースに行きました)


このように個別で誘った経緯を紹介しましたが、大まかにまとめると
<誘いやすい相手>


・学生時代の友人・知人


・同一の講習に参加したことがある受講者仲間


・講習の講師、講演者

<誘いにくい相手>


・異業種交流会で知り合った人物

といったところでしょうか?

誘ったことのある人物を振り返ってみると、基本的にはまず自分が話してみたい見たい人、そしてそのうち、相手も楽しんでもらえる人に声をかけてきました。


最初の内は正直なところ、呼んだ相手が楽しんでないこともあったので、あまり背伸びせずに、相手が楽しめそうでないなら無理に声をかけない形でやってきました。

新しいメンバーを入れて刺激を高めることも大切ではありますが、無理に新しいメンバーを誘わなくても、既存メンバーの組み合わせ次第で新鮮な集まりにすることも可能ですし、元々の知り合いなど、徐々に焦らずコミュニティを広げていけばいいと思います。


また、会の雰囲気に合うかどうかを重視はしているものの、会の雰囲気は人によって常に変わります。

自身のコミュニティはこうあるべき、と明確な定義を持たず、その時々の雰囲気に流されるように拡大したことで、結果的に多様性のある会となりました。


誘いやすい層をまとめましたが、それだけにこだわらず様々な形でコンタクトする機会を設けたことも会いの成長につながったと思います。

プロフィール
Ito. As IS アイディエーションエスノグラファー


電子機器メーカーのマーケティング担当。新規技術開発、新規事業開発部門に所属しながら市場調査や企画、新規事業創出プロセスの構築に従事。業務の傍ら、複数のベンチャー企業のインターンシップに参加し、販促や商品企画に携わった後、会社の副業解禁に伴いmo4maにGoodwill Partnershipを締結して参加。エスノグラフィー(行動観察)を基にしたアイディエーションを得意し、市場観察の一環として独自のネットワークを構築、様々な調査設計を始め、商品開発の企画支援、外部マーケターズパネルの運営を行う。



パロアルト研究所認定エスノグラファー PARC certified fieldworker 資格取得

s.budo